昨年、観覧しに行った「ビブリオバトル」で
文具ジャムのたこさんが取り上げたマンガ「文房具ワルツ」。
気になりつつも、「これは、バッタリあった時に読む本だな」と
思い買っていませんでした。
そしたら先日、本も売っている文房具屋さん
「ノイシュタッド」の文具の棚にあるのが
パッと目に入ってきたので購入しました。
文房具が擬人化!? オムニバスの短編集
この作品の主人公はあくまで人間。登場人物たちです。
8編あるお話の主人公たちは恋愛や夢などに悩んだりしている普通の感じの人たち。
その様子が優しいタッチで描かれています。
ただ、このマンガとしての主人公は、やっぱり文房具だと思う。
えんぴつや消しゴム、コンパス、万年筆など
様々な文房具たちが気づくと擬人化されて描かれています。
小人さんみたいな感じで。
時には狂言回しだったり、
時には協力者であったりと
登場人物たちのもっとも身近な存在として描かれている。
そして文房具たちは、
自分の所有者のことを愛しているというのが
伝わってきます。
ただ、その文房具たちの愛情表現に所有者たちは気づかない。
このズレが魅力であり、オモシロさなのかも。
主人公たちは文房具たちの愛情には
気づいてはいないが、
文房具には「愛着」を持っている。
この愛着の感じがストーリーとうまく噛み合っていって
心地よい読後感を得られました
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